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更新日 2010-03-20 | 作成日 2010-03-05

2010.02.27|朝日新聞に取り上げられました

2010年3月8日付けの朝日新聞:MY TOWN愛知にて、「写真の志 つなぎたい」と題し、與語直子展とALLOTMENTについて取り上げられました。

asahi.com:写真の志 つなぎたい

2010.03.06|東京新聞に取り上げられました

2010年3月6日付けの東京新聞にて與語直子展とALLOTMENTについて取り上げられました。

2010.02.28|ビジネスプランナー、安西洋之氏のブログに取り上げられました

イタリア在住のビジネスプランナー、安西洋之氏のブログで、與語直子展とALLOTMENTについて取り上げていただきました。

Milano blog:『GRANADA』 與語直子さんの写真展

2010.02.27|朝日新聞に取り上げられました

DSC_0413.jpg2010年2月27日付けの朝日新聞およびウェブサイトasahi.comにて、「34歳で事故死の写真家、仲間が遺作集を出版 展覧会も」と題し、與語直子展とALLOTMENTについて取り上げられました。多くの反響をいただいております。

asahi.com:34歳で事故死の写真家、仲間が遺作集を出版 展覧会も




2010.02.01|「與語直子/GRANADA」巡回ロンドン展がfoglessに取り上げられました

ロンドンにて開催された「與語直子」巡回展ロンドン展の模様が、アートサイト「フォグレス」にレポートされています。

フォグレス

2010.01.01|「與語直子/GRANADA」巡回東京展、アートスペースKANDADAにて開催

「與語直子」巡回展東京展が東京神田のアートスペースKANDADAにて開催されます。

 2010年2月27日(土)ー3月27日(土)
 東京 / KANDADAカンダダ

 與語直子 / グラナダ展
 場所:Kandaka/カンダダ

 オープニングレセプション
 2010年2月27日(土) 午後6時から

 Kandaka/カンダダ
 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-9精興社1F
 アーティストイニシアティブ コマンドN TEL:03-3518-6176

アーティストイニシアティブ コマンドN

2009.12.03|エドワード・アリントンによる批評文がロンドン展のカタログに掲載されました

「失われた風景|The Lost Landscapes」

著:エドワード・アリントン|Edward Allington
訳:三瓶拓郎|Mikame Takuro
2009

 そのときは特別なことと思わなかったが、今では鮮明に思い出せる。私たちは、直子の夫で画家の、近藤正勝が参加したグループ展のレセプションで、彼女と話をした。私たちが帰らなければならない時間になっても、彼女はまだ、彼女と話し足りない友人たちに囲まれていた。私たちはさようならを言い、彼女は背を向けて歩き去った。細身で美しく、気取らないが気品溢れる女性だ。それは何気ない日常の、小さな出来事の一つだった。だが結果として、記憶に刻まれることになった。それから数日後、彼女が他界してしまったからだ。自転車で通勤途中、左折するトラックに巻き込まれて、この世界から、彼女の作品から、彼女が奪われてしまったから。

 與後直子はとても外交的なアーティストで、彼女の生活は大勢の人々と共にあった。しかし、彼女の作品から彼らの存在を感じることはない。彼女の主な作品は、中判カメラで撮影された白黒の風景写真だ。それら作品を見さえすれば、彼女がその媒体を熟知していたことは明白である。レンズであり、カメラであり、光がどのようにフィルムに影響するかである。彼女の最初のシリーズ作品「Night Photographs」は、この考えを裏付ける。その構図から、緻密で内面的な厳密さが見える。一つの作品では、線路が画面の左から右へと曲線を描き、中央部分で光が溜まっている。小さな茂みが、生命を保つことすらできないような地面から生えている。そして、この撮影を可能にしたたった一つの光源は、二つの街灯だけである。別の一枚には、雪で覆われた道と、窓で埋め尽くされた箱のようなビルが見てとれる。輪郭のみの草木と、大きな木(木々は直子の作品に頻出する素材)も見える。ここでも光源は人工的なものだ。どちらも非凡な描写であり、緻密に計算された構図である。これら写真の中に人の姿はない。なぜなら人々は家で眠っている時間なのだ。でも直子は違う。彼女はこの暗闇の中で、ほんの僅かに存在する光を、カメラの中に捕らえ続けた。

img1B20080404162113.jpg 私の目の前には「Night Photographs」からのもう一枚の白黒写真がある。そこに写るのは一軒の納屋である。家畜を囲い、農具を仕舞っておく場所である。誰もが目を留めることなく通り過ぎてゆく建物だ。しかしこの作品の構図は、あえてそれを見せている。画面の左側から落ちる光、かすかに浮かぶ木々の輪郭、くっきりと映し出された屋根の形状。前面の別の木に葉はなく、写真の深い黒の中にそのほとんどが隠されている。地上には雪がある。生きる者には最も厳しい冬なのだ。屋根が作る影は二つの切れ長の目のようで、そのドアは、入り口という意味もふまえると、口のように見える。この写真の中に人物はいないが、不思議なほどポートレイトのようだ。

 家、建物は私たち自身の延長である。その境界は私たち自身がもっている境界の象徴である。私たちは建物の中に暮らすのと同じように、自らの体の中に住んでいる。この一枚の写真が見せているのは、粗末な小屋である。しかし、家の基本的な条件を満たしている。その壁が与えてくれる安堵、そこで与えられるもてなし、私たちが眠り無防備になる夜、その恐怖から守ってくれるもの、死そのものから私たちを守っているもの、これら全てを喚起する。暗闇の中で撮られたこの写真は、直子が恐れることなく生を信じた証であるとともに、建物とは私たちにとって何を意味するのかという、彼女の深い理解をも示す。

 直子と正勝の家はかつて、そして今も、“シー・シー・シー”(Clapham Community Centreの頭文字から)として知られ、友人たちはそこに度々集い、料理や音楽、おしゃべりなどを楽しんだ。生前直子はその集まりの中心で、今日も“シー・シー・シー”には、彼女のその精神が生きている。「窓(window)」という単語は、アイスランド語の「風の目(windauge=wind eye)」に由来する。光、風、空気が家の中へ入れる穴を意味する。また、西洋では眼のことを「魂への窓」とも解釈する。「カメラ(camera)」という単語は、部屋を意味するラテン語から来ている。「camera obscura(カメラ・オブスキュラ=組み立て式写真機の胴体)」の文字通り、現在のカメラの先駆けである。私は、この一見単純に見える直子の写真から、彼女というよりも、芸術家としての彼女を感ずる。ひとりの日本人アーティストが夫とともに西洋で家庭を築き、その家を多くの人に解放し、もてなした。写真家の眼を使って、心の窓を開け放って。この写真の中の小さな納屋は、まるでカメラだ。内側に空間があり、正面に口が開く。それは小屋の眼であると同時に、彼女の眼でもある。この暗闇の中で撮られた小さな建物は、彼女がいつも大切に持ち歩いていた中判カメラにも似ている。それらは私たちの窓となって、彼女の内面世界へと私たちを誘う。この納屋は人間や、家畜や、道具を守った。彼女のカメラは、その最後のフィルムを守った。

img20080404162113.jpg 與後直子はチェルシー・カレッジで彫刻家になるべく教育を受けた。それは彼女の写真から見てとれる。彫刻とその形は光によって現れる。私も彫刻家として、物体に落ちる光を彫刻的な色として視るようにと教えられた。形を見なければならないとき、光がどのようにその表面を流れるのかを考えなければならない。彼女の写真はその教えに沿っている。彼女には辺りの風景さえも彫刻的に見えていた。彼女はこの造形の知識を、形を視ることに変換させたのだ。彼女は、写真表現とカメラにその可能性を見出した。そしてカメラと旅し、レンズを通して見て、絞りをセットした。ビルバオで、ベネズエラで、チェコで、そして最後になってしまったグラナダで、撮影した。この展示は、彼女が最後に持ち帰った40本に及ぶフィルムの中の一部である。彼女が決して見ることのなかったネガから焼かれた写真である。ここでは、開拓の及ばない広大な大地を見せる。そしてまた、「Night Photographs」と同じように、注意深く見られることなどなかったであろう景色が被写体である。しかしながら、またしても木々がある。それらを介して命が見える。彼女の見事な明暗の表現で、私たちは彼女が見たままの世界を感じることができる。彼女はそこで「Night Photographs」とは対照的な光と出会った。私たちは、彼女の遺作となった「Granada Photographs」に、強い光で消し飛ばされそうな風景を見るが、それは、彼女がそこで影を見つけたということでもある。

work41.jpg 中判カメラは実に奥深い機材であり、その中のフィルムもまた然りである。フィルムを使った写真作品が、どれほど厳格なコンセプトを求められ、容赦のない行程を経て生まれるのか、デジタル化の進んだ現代においては、安易に忘れられてしまう。暗室に籠ってみるまで、写真の出来不出来はわからない。彼女は、「Granada Photographs」のフィルムを現像することなく持ち帰った。言うまでもないが、その撮影は成功していた。この事実だけをとっても、彼女が思うがままカメラを操り、自らが選んだこの表現方法を会得していたことの証である。

 グラナダで撮影されたこのシリーズは、直子の没後、その全てではなく、一部だけ公開されることとなった。しかしそれらの作品は、彼女が写真家として訴えたかったことを、明確に代弁している。彼女は喪われてしまったが、私たちは今でも彼女が見たままの世界を、彼女のカメラを通して見ることができる。より正確に言えば、彼女が私たちに見て欲しいと望んだ世界を、である。彼女はこれらの作品を通して、私たちにこの世界の荘厳さを今一度知らしめる。そこで私たちは、暗闇と向き合い、自分たちの無力さに恐怖を感じるかもしれない。あまりにも広大な大地に、自分たちの小ささを悟るかもしれない。しかし彼女は、この世界にこそ私たちの居場所があること、私たちはこの世界の一部であるということのヒントを、いつも作品の中に残してくれていた。

work31.jpg この世界において何かを奪うことは容易いが、新しいものを生み出すことは困難を極める。與後直子は、彼女の短い人生を通じて、人々を一つにすることができた。このすばらしい世界の美しさをありのままに見つめ、作品として作り替えた。彼女は日本で二度の個展を成功させ、前途を期待される新人作家だったが、悲しいことに僅かな作品しか残せなかった。しかし、彼女が新しいものを発見し、作り上げたことに疑いの余地はない。これは消し去ることのできない事実である。直子の眼はこの世界から失われてしまったが、彼女の勇気、人間性、そして彼女が操った単純だが巧妙なカメラと呼ばれる機械によって、彼女の見た世界はここに存在する。何という世界であることか。

THE LOST LANDSCAPES / EDWARD ALLINGTON
CHELSEA FUTURESPACE / LONDON與語直子/グラナダ展 2009年 カタログより

2009.12.03|「與語直子/GRANADA」巡回ロンドン展開催

GRANADA / NAOKO YOGO  at : CHELSEA FUTURSPACE

December 03 - January 31 . 2010

CHELSEA FUTURSPACE

Hepworth Court, Grosvenor Waterside,
Gatliff Road (off Ebury Bridge Road),
London SW1W 8QP

020-7514-6000 ext3710

http://www.chelseafuturespace.org/


2009.10.01|與語直子写真集「GRANADA」発売

GRANADA.jpg與語直子写真集『GRANADA』

ALLOTMENTのきっかけとなった與語直子の写真集が友人たちの手によってつくられました。彼女が34才の若さで他界する直前に訪れたスペインのグラナダで撮影された400ショットに及ぶフィルムから、友人各位の協力で選別された16点からなる遺作品集。この『GRANADA』の写真では、スペイン南部の田舎風景を冷静な目で地誌的に捉えると同時に、自己の静観的な内部空間を叙情的に映し込むことに成功し、自らのスタイルを確立している。

著者名:與語直子  書名:『GRANADA』
発行年月日:2009年9月1日
本体価格(税込定価):3,600円(3,780円)
サイズ:A3変型  総頁数:44 作品点数:白黒16

與語直子 (よご・なおこ)略歴
1971年愛知県生まれ。 2005年英国ロンドンにて逝去。1988チェルシー・カレッジ・オブ・アート&デザイン(ロンドン)、彫刻科修了。1994ケンジントン&チェルシー・カレッジ(ロンドン)、LOCF写真科修了。主な展覧会に、2005「與語直子 新作展」西瓜糖(東京)、2005「與語直子 新作展」GALLERY龍屋(名古屋)、2004「グループ展」GALLERY龍屋(名古屋)、2003「オン・ザ・ペーパー」プラスギャラリー(名古屋)など。


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